2016年 高山植生モニタリング報告

 2016年7月29-8月1日に木曽駒側調査地と島田娘の風衝地草原の植生調査および写真撮影を行いました。

 今年の冬から春は世界的に史上最も暖かい年でした。日本でも暖かい傾向で、冬の積雪量も少なかったことから、雪解け時期が例年より記録的に早い年でした。木曽駒ケ岳も例外ではなく、積雪量の多い三沢岳の東斜面では雪解け時期が1ヶ月近く早まりました。 一方、積雪の少ない風衝地では例年のような温度変化でした。

雪解けが遅い場所の写真を見比べると、季節の進み方が融雪時期に大きく影響されていることが分かります。
左が2014年8月4日の写真、右が雪解けの早い今年2016年8月1日の写真です。2014年は開花最盛期だったチングルマですが、今年はすでに種子をつけていました。

 
左が2014年8月4日、右が2016年8月1日の写真

ほかにも、調査を始めた初年度2008年の調査区の写真を見比べるといくつかの調査区では変化が見えてきました。
左が2008年の写真、右が2016年の写真です。

 

 

植生調査の結果はまとめたらまたお知らせいたします。今回は恵まれた天候の中の調査でした。 ご参加の皆様本当にありがとうございました。