2008/3/13−2008/4/1掲載

2007年12月25日の朝日新聞にゴジュンバ氷河の末端の写真が出ていました.はたと思って自分の撮った写真を見ると、1992年に同じ場所を写していました.その2枚を並べてお見せします.右が2007年の朝日新聞の写真、左が1992年の写真です.残念なことに左の下部が写っていませんが、明らかに池が成長しています.この2枚の写真から何を考えますか.

温暖化により氷河の融水が増え、氷河湖の貯水量が増えています.それが決壊して下流に被害をおよぼすことが増えています.昨年もエベレスト街道沿いで数回小さな決壊があったそうです.私がシッキムで2005年に見た決壊現場は、約100mの高さのV型の溝ができ、流れた水量は1億トンと推定されました.
氷河の先端に土砂がたまりモレーンができ、内側の氷が融けて次第に大きくなり氷河湖になります.大きくなった氷河湖は非常に危険な存在です.下手に手をつけると、それがきっかけで決壊するかもしれません.さらに山奥にあります.どうしますか.