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はじめに

 国の「新・生物多様性国家戦略」のなかで、日本各地に生息・生育する動植物やその生息・生育環境等を、長期的にモニタリングする重要性が述べられています.上述したように、それらの環境情報を継続的に蓄積することによって、生物種の減少や生態系の変化などの兆候を早めに把握することができ、保全のための対策をとることができるからです.
 そのため、環境省は平成15年度に全国で1000箇所のモニタリングサイトを設置する「モニタリングサイト1000」に着手しました.しかし、現在(平成19年度)そのサイトは森林・里山・干潟・サンゴ礁などが対象で、高山帯が含まれていません.
 そのため、高山帯のモニタリングを山の自然学クラブでやりたいと考えました.なぜ、NPOでやるかというと、モニタリングは長期間やらないと意味がないからです。「モニタリングサイト1000」も100年を見据えています.研究所や大学では研究費がつく研究をやりますが、研究費の期間は長くて5年です.お金をかけずに息の長い活動を行えるのはNPO団体の良さだと思います.

 なお、今年(平成20年度)、環境省は高山帯にモニタリングサイトを作る準備に取りかかりました.高山帯は、将来の温暖化の影響が最も出やすい生態系の1つだとされており、モニタリングサイトとして必要な場所なのです.国の高山帯モニタリングがどのように進むのか、今後の動向は着目です.